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私をスキーに連れてって2007
12月31日(日) 大晦日

ぼくは、テレビで見ていた紅白歌合戦を途中に切り上げてパソコンを立ち上げると、頼まれていたモーグルに関連した原稿の完成を目指してとりかかった。原稿を引き受けた当初は、WEBの特徴を活かして最新の話題をふんだんに盛り込んだ記事にしようと意気込んでいたが、なにせ入手できる最新情報が少なすぎた。少ない情報をかき集めてなんとかまとめ上げたが、その結果、モーグルの古き歴史を書き連ねた平凡な記事となってしまった。それに加えて、記事に添える写真がなかった。一応、先日、理津子とかぐらゲレンデを滑った際に何枚かの写真を撮ってはいた。しかし、天気が悪かったこと、いくらきれいなシュプールを描ける理津子とは言え、プロの洗練されたフォームと比べると問題点が多すぎた。また、モーグルではよく使われる減速のテクニックであるが、ターンの中盤から後半にかけて、コブの頭(表)をスキーのテールで踏み潰すような典型的なヒールキックを捕らえた写真が何枚かあった。しかし、事情を知らない人が見れば、後傾した暴走気味のすべりとして見るかも知れない。ということで、写真はこちらで用意しないで、原稿の依頼主のWEBデザイナーに適当な写真を任せることにした。もちろん、理津子本人の承諾なしに写真を使えば、肖像権の問題もある。

さて、書き上げた原稿はそのままを載せることはできないが、大まかには次のような内容となった。

『1960年代にアメリカで、プロスキーヤー達がデモンストレーションとして行っていたものがルーツとされるフリースタイルスキー。その原点にあるものは、ゲレンデにあるコブ斜面でどれだけカッコよく目立つかである。こうしたスキー競技が生まれた背景には、米国を中心にそれまでにない若者の生活スタイルに変化したことがあげられる。彼らが“解放”と呼んだ民族、法律、道徳といった既成の価値観からの脱却で、新しい価値観で自由に生きることを目指したものである。ヒッピースタイルと呼ばれる長髪に髭、ジーンズというファッション、サイケデリックな色彩感覚、限りなく自由を求めたロック音楽などが当時の文化だった。いわゆる“カウンター・カルチャー”(対抗文化)の誕生である。このような背景から、伝統的なアルペン、ノルディック、ジャンプといったクラシックなスキー競技にも新しい風が起こったのだ。
目立ちたがり屋がやるクレージーなスポーツの代名詞だったホットドッグの一種として知られるようになったこのフリースタイルスキーは、1970年代に入って、カナダを中心に本格的な競技会が開催されたのをはじめ、1979年、FIS(国際スキー連盟)により正式種目として承認され、1986年にはワールドカップが開催された。当初は、モーグル・エアリアル・アクロという3種目の競技をコンバインドで行うものだった。モーグルは、急なコブ斜面でターン、エア、スピードを競う競技である。エアリアルは、ジャンプ台を使って3回転3回ひねりや3回転4回ひねりなどの高度な空中演技を行う競技、そして、「アクロ」は、フィギュアスケートのように音楽に合わせてステップやスピン、フリップやジャンプを組み合わせて雪上を舞い踊る競技である。モーグルは1988年のカルガリー五輪で公開種目となり、アルベールビルオリンピックでは正式種目として採用された。現在、FISで認定されている正式な種目は、モーグル(デュアルモーグル)、エアリアル、スキークロス、ハーフパイプの4種目だ。モーグルは、これまでの力と技だけのスポーツから「魅せるスポーツあるいは芸術的なスポーツ」に進化したと言えるだろう。

モーグル競技は、コース全長235m (±35m)、コース斜度28度(±4度)のコースを滑り、30点満点で争われる。採点は、5人のジャッジが5点満点で行う。ターンの得点は15点と全体の50%を占める重要なポイントで、最低点と最高点を除外した3人の合計で計算する。フォールライン(山から谷への直線ライン)を外さずに直線的に滑っているか、コブの吸収はどうか、カービングターンの質はどうか、上体の安定性はどうかなどが採点対象になる。エアの得点は7.5点で、飛んだうちの良い2回のエアの平均点で採点する。シングル技からダブル、トリプル、クォード、クイントなどのアップライト系(立ち技系)や、3D系と呼ばれる宙返り技など異なる組み合わせと異なる難易度で飛ばなければならない。タイムは同じく7.5点。男子9.7m/sec、女子8.2m/secを基準に、コース長さからペースタイムを算出し、スピード点=15.625-(10×競技者のタイム)÷ペースタイムとしてスピード点を計算する。

現在のモーグルテクニックの土台を築いたのは、1994年のリレハンメルオリンピックで表彰台にのぼった3人の選手だ。ジャン・リュック・ブラッサール(Jean・Luc Brassard、カナダ)、セルゲイ・シュプレツォフ(Sergei Shupletsov、ロシア)、それとエドガー・グロスピロン(Edgar Grospiron、フランス)である。当時、この世界最強のモーグルスキーヤー(モーグラー)達は「3強」だった。中でもセルゲイは、忘れられない。彼は、1994年のリレハンメルオリンピックで突然現れ、ジャン・リュックに次いで銀を獲得する。まさに、衝撃的デビュー。そして、翌年のW杯を制したら彗星のごとく突然去っていった。享年25。セルゲイがW杯を制した時は、開幕から5連勝、出場全9戦中6勝、残りの3戦は全て2位とぶっちぎりだった。その圧倒的な強さに、「セルゲイの時代」が到来したと誰もが思った。その3ヶ月後、彼は新妻を残しバイクの事故で突然にこの世を去ったのだった。また、セルゲイは、オーストリアのキルヒベルグで史上最高点の28.80をたたき出してみせた。この点数はいまもなお破られていない。彼が伝説のモーグラーと呼ばれるゆえんである。
3強による三つ巴の戦い。当時、彼らは三者三様のモーグルスタイルで切磋琢磨していた。ジャン・リュックは、コブを舐め回すような柔らかく膝を使った華麗なターンと柔軟な体を生かして前に飛び出す美しいエアを得意とした(モーグルで唯一ターン点満点を出したのは彼だ)。エドガーはハイスピードでパワフルな滑りでコブを叩き伏せるようなターンと豪快なエアで圧倒的な強さを見せた。セルゲイの滑りは、二人の中間のアグレッシブな超高速ターンとキレと精度をあるビッグエア(100度まで上半身と下半身を逆方向に捻るツイスター)、ミスの無い完璧な滑りが印象的だった。彼らの滑りは人々に驚きと感動を与え、そしてモーグルは世界中で広く認識されるようになったのだった。

当時のモーグルでは、安全のためと言う理由で、体を斜めに傾けた状態で横向きに回転するコーク7や後転のバックフリップのような縦回転の技は認められていなかった。また、グラブ(スキー板を掴むこと)したら減点で、しかも立ち技系(アップライト)エアの連続回転数はトリプルまでといった今よりもコブを滑り降りる事が重視されていた。一方、モーグル発祥の地アメリカでは、プロのスキーヤー達は2人が同時に左右のバーンを滑り降りるデュアルモーグルで、しかもエアは5回の捻りを入れるクイントまでやってのけるような状況であった。FISの規則にがんじがらめにされたモーグル競技は、その競技発祥の自由を求める雰囲気からはまるで異なったものとなってしまった感がある。
そこで、原点に復帰しようする動きが出てくる。3強の一人、個人主義の国のフランス人エドガーは、規則を振り回すFISに対して公式試合で反則覚悟でクォードを繰り出した。しかし、彼はエアの乱れとして大幅減点された。この減点に怒ったエドガーは、FISに出向いて抗議を行ったらしい。結局、エドガーはこれを期にアメリカでプロになり、現在はコンサルタント会社を経営してる。皮肉な事に、エドガーがプロに転向した後、デュアルモーグルの導入、ナイター導入、グラブの解禁、「頭がブーツよりも下になってはいけない」と言う、暫定処置を経由しつつも3Dも解禁され自由度が増した。このルール改正で、よりアクロバティックになって見る面白さは増えたが、一般スキーヤーが到底到達不可能な技の体系になってしまった。

なお、3Dをやると踏み切りで速度を落とさざるを得ない。また、複雑な技になればランディングが難しくなるから、ターン点にまで影響する。ポイントをひたすら追求すれば、エアで使える技は限られてくる。スピードを求めたら、エアの踏み切りの時に減速することが必要な3D技は使えない。完璧な完成度のJ・L・B(コザック、バックスクラッチャー、コザック)か、クォードかクイントのツイスター、グラブか足を後ろに曲げて、スキー板を90度に交差させる アイアンクロスを入れたフロントフリップ(前転)くらいであろう。それゆえ、セルゲイらが競った時代よりも、現代のモーグルでは同じような技を各選手が選択しがちで選手の個性が出にくくなっている。
モーグルは、個人の考え方、パーソナリティが強く反映されるスポーツのはずである。今後も時代を超え、国境を越えてモーグル競技は進化し続けていくであろうと思われるが、自由を求めるその精神は決して変わらないことを祈る。』


ぼくは、原稿を仕上げると、WEBにつないで某巨大掲示板のレスを覗いた。ここ数日は、原稿にかかり切りでWEBをのぞく時間が取れなかった。パソコンの時計のアイコンを見るともう深夜0時をまわっていた。そう、新しい年2007年の幕開けだ。窓の外で、遠くのほうから花火の音が鳴っているのがかすかに聞こえた。掲示板専用ブラウザの画面を見ると、さすがに巨大掲示板とはいえ年末から元旦の朝にかけての書き込みはほとんどない。みんなパソコンから離れて、家族や仲間と新しい年の幕開けを祝っているに違いない。
2chのスレの住人達、特にぼくの書き込みに対しレスを必ず返してくれる『泉さん』、『小杉君』、『ヒロコさん』、『真理子さん』達とは、ヒロコさんが掲示板で公開した彼女の無料メールアドレスを通じて、ぼくらはプライベートのメールアドレスを交換し合っていた。というのも、ヒロコさんが予約してくれた志賀高原の宿に予約金を送る必要があったからだ。こうした何回かの個人的なメールのやり取りを通じて、ぼくらはさらに親しくなっていた。これから、彼らに新年のメッセージを送るとしよう。
ふと、かたわらに置いてある携帯の着信音が鳴っていることに気づいた。携帯のメールを開いてみると、八方尾根にスキーに行っている理津子からのメールだった。
<あけましておめでとうございます。新年を八方尾根スキー場で迎えています。心配していた雪は…ここ数日の寒波でなんとか間に合っていますよー!旅館の人の話によると昨日は吹雪だったそうで、ゲレンデ上部はパウダースノーo(^-^)o 下はカリカリのアイスバーン!でも雪がないよりか滑って降りられるだけましです。滑れるゲレンデが限られてるのでリフトもちょっと混雑ぎみです。しかし、寒い~!風もきつかった~。今年もよろしくおねがいします(顔文字)。>
添付された写真は、おそらく12月31日に撮ったものだろう。ゲレンデから遠くに雪をかぶった山々を写している。手前には真っ白なガラガラのゲレンデ。6人ほどのスキーヤーたちが点々見える。しかも、スノーボーダーは、写っていいる範囲では一人しか見えない。本当に気持ち良さそうだった。ぼくは、さっそく返事を書いた。
<賀正。りっちゃんがこの前言っていた『私をスキーに連れてって』の原稿を書き上げた。ttp://tetujin282828.blog89.fc2.com/blog-entry-2.htmlにあげてあるから、暇な時に読んで感想をください。スキー場空いているね。気持ちよさげで裏山水(うらやますい)。>

むらっけのある人間とは、まさに自分そのものだろう。2月に志賀高原でスキーをやることになってから、ぼくなりにいろいろな準備をはじめていた。というのも、一番、気がかりなのは体力だからだった。10年前ごろに会社の同僚とスキーに日帰りで行った時は、スキー場が空いていたことと、緩斜面の湿雪ゲレンデだったこともあり、ゲレンデをなめて一日中、片足ウェーデルンで滑っていたことがあった。この時は、滑っている間は特に疲労を感じてはいなかった。ところが、日が傾いていざ帰ろうという段になって、足の疲労が一気に押し寄せてきて、ゲレンデのど真ん中で立ち往生になってしまったのだった。日頃の運動不足は、てき面にやってくる。疲れ果てて、駐車場まで帰るに帰れない。そんな風に、一刻でも早くスキーブーツを脱ぎたいと思ったのは初めてのことだった。若い頃は、合宿で何本滑ろうが足の疲労を感じることなんて一度もなかった。もちろん、年齢による体力の衰えというものもあると思われるが、無様に変わり果てた自分が情けなかった。ひどくショックだった。
ぼくは、その苦い経験を思い出して、それなりに自主トレを開始したのだった。暇を見つけてのジョギング、階段を下りる時はひざを入れてエッジングの練習。寝る前に立ち姿勢での股関節の開閉運動と、パラレルターンのイメージトレーニング。さらには、左右に片足を伸ばしたまま足を開いてのスクワット。これはクレマーターンのトレーニングだ。昔はこれで<腱鞘炎になってもいい!股関節を脱臼してもいい!>とばかり繰り返していたら、本当に股関節を痛めてしまったことがあった。比較的、体の硬いぼくにとって、股関節は鬼門だ。スキーをはいていなくても、かなりきつい。こうした運動を、ぼくは新年そうそうやっていた。今年は、どんな年になるのだろうか。今年のスキー場では、どんな世界が待っているのだろうか・・・。ぼくは2月のスキーを思って、はやくもワクテカしていた。
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テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学


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単体規定
単体規定とは、建築基準法を構成する三要素、法令運用上の総括的規定、単体規定、集団規定のうちのひとつ http://newlink.sanyuu.biz/
【2008/09/06 01:56】 URL | #-[ 編集]

アメリカンフットボール
アメリカンフットボールを探すなら http://www.gvshops.com/101070/402512/
【2008/09/24 01:18】 URL | #-[ 編集]

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【2008/10/07 08:39】 URL | #-[ 編集]


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